『キングダムカム・デリバランス』の魅力と気になる点を徹底考察!
「ゲームぶらり旅」第2回でプレイしたのは
『キングダムカム・デリバランス』
今回の総プレイ時間はなんと150時間以上。
リアルな世界観と豊富なやりこみ要素で没入感抜群の
『キングダムカム・デリバランス』の
魅力と気になる点を徹底考察していきます!
オープンワールドRPG『キングカム・デリバランス』
「魔法やドラゴンが登場しない
【世界観と舞台】
史実に基づいた暗黒の時代
時に1403年、ボヘミア王国はヨーロッパの中央に位置し、多彩な文化と豊かな資源を背景に、神聖ローマ帝国の中枢として、栄華を誇っていました。しかし、人々に愛された皇帝チャールズ4世の死をきっかけに、王国は暗黒時代に突き落とされます。
本ゲームは、そのボヘミア王国で起きた史実に基づいています。15世紀の景色が広がる世界の中で、騎士の装備を身に纏い、中央ヨーロッパの歴史的な戦いに挑もう!
(公式サイトより)
【あらすじ】
復讐を成就し王国に未来を
物語の主人公、鍛冶屋のひとり息子ヘンリー。
家族や友人との穏やかだった生活は、ボヘミア王国の混乱に巻き込まれ、蛮族の部隊が彼の村を焼き落とすことで一変しました。
ある日突然襲いかかった冷酷な運命は、ヘンリーを血の抗争に引きずり込み、熾烈な内戦の中で彼を押しつぶそうとします。
あなたはヘンリーとなり、自身の復讐を成就し、このボヘミア王国に未来をもたらすことができるだろうか。
(公式サイトより)
『キングダムカム・デリバランス』のここが魅力!
没入感のあるリアルな世界観と美麗なグラフィック
時代の情緒を感じさせる建造物の数々や圧倒的なスケールの大自然が
かなり美麗なグラフィックで描かれている!
この作りこまれた世界観は心を引き付けると共に、
どんな物語が展開されていくのだろうと
プレイヤーをわくわくさせてくれることだろう!
ちなみに、物語を少し進めていくと自分の馬が手に入るので、
馬に乗ってリアルな大自然を駆ける圧倒的な爽快感は是非味わってみて欲しい!
どこまでも世界観に忠実なムービー
本作のムービーシーンはどれも世界観を忠実に再現していて、
さながら映画を見ているかのような雰囲気を醸し出しているのが特徴的。
人の細かい表情や建物の細部まで綺麗に描かれており、
かなり完成度の高い
仕上がりを感じる。
巷で硬派なRPGと謳われている通り、
どこまでもリアルな世界観を忠実に再現していて、
コアなゲームファンの心もがっちり掴んでくれるだろう。
スリルと背徳感溢れる犯罪行為
個人的にイチオシの要素がこの犯罪行為の数々!
主人公のヘンリーが取れる行動はかなり自由度の高いものになっていて、
その行動の一つに数々の犯罪行為がある。
世界観を大切にしている『キングダムカム・デリバランス』だからこそ生まれる
リアルなスリルと背徳感がたまらない。最高に極悪人気分が味わえる…!
内容もスリ、ノックアウト、暗殺など様々な犯罪行為が用意されており、
プレイヤーの心次第でやり放題!
リスクの大きさがスリルを加速させる!
…だが!気をつけて欲しい!
本作は世界観と同じぐらいNPCの動きもリアルに再現されており、
見回りの衛兵や立ち行く村人の視界の前で犯罪行為を行えば
あっという間にバレて逮捕されてしまう。そしてこの判定はかなりシビアだ!
バレた時のリスクも大きく、ヘンリーの評判が落ちていくと
衛兵がいきなり襲い掛かってきたり、商人が物を販売してくれなくなったりと
たちまち鬼畜ゲームへと豹変する…!(この変化も最高にリアルで面白い!)
ちなみに、おすすめはノックアウトからの身ぐるみ引っぺがしだ。
筆者は初見プレイで最初の村スカリッツの時点から
世界一の暗殺者(アサシン)を目指して究極の凶悪犯プレイを試みたが…。
実際にどうなるかは是非自分の手で体験してみて欲しい…!(おすすめはしない笑)
選択肢で多数に分岐するマルチエンディング
本作のクエストを進行していく上で特徴的なのが
至る所に用意された会話の分岐ポイントだ。
主人公のヘンリーが重要人物との対話に臨む際は
- 説得する(話術)
- 感心させる(魅力)
- 威圧する(筋力)
- 金銭で解決する(お金)
という4つの方法から適切な選択肢を選んで対処しなければならない。
適切な選択肢を選べていればヘンリーの評判は上がり、
誤った選択肢を選んでいればヘンリーの評判は下がる。
そして選んだ選択肢によって違ったエンディングに分岐していくという
様々なマルチエンディングを楽しむことが出来る。
さらに、対話するNPCにはそれぞれの選択肢にステータスが振られており、
ヘンリーの各能力値(話術・魅力・筋力)や所持金(お金)によって
交渉や説得の成否の判定が決まるという深い作り込みを見せている。
暴力や戦闘だけが解決法ではなく、
話術や魅力で口説き落としたり、金銭で解決を図ることで
無駄な戦闘を避けたり違うストーリー展開を見ることが出来るのは
プレイヤーの個性も出るし、遊びの幅が広がっていて面白い!
本作の説明に『歴史を変えるクエストに挑み』とあるように
まさに、プレイヤー自身の手で歴史を変えていくのだ!
豊富で楽しいサブコンテンツ
主人公のヘンリーが出来ることはとにかく多い!
使えるスキルだけでも、
- スリ
- メンテナンス
- ロックピック
- 犬使い
- 狩猟
- 薬草学
- 読書
- 錬金
- 隠密
- 飲酒
- 馬術
という11種類ものスキルが存在する!
さらにアーチェリー場で弓術大会に参加して賞金を稼いだり、
ダイスと呼ばれる賭博ゲームでイカサマを使って荒稼ぎしたり、
浴場で女を抱きまくったりとスキル以外のサブコンテンツも充実の内容だ!
(半端なく多い…!出来ること多すぎィ!)
そこで、今回はその中でも筆者のおすすめコンテンツをいくつか紹介しよう。
【隠密】(スキル)
暗殺者(アサシン)を目指すなら欠かせないスキル。
レベルを上げていくと物音を消しやすくなり、犯罪行為もバレにくくなる。
また、スキルレベルが5に到達すれば暗殺スキルが習得可能に!
メインストーリーに絡む重要NPCだけは暗殺出来ない仕様になっているが、
それ以外の人物を全て暗殺する究極の暗殺者プレイは
ガチで面白いので一度は試してみるべし!
ただし、暗殺する相手によっては消滅するクエストもあるので注意。
サブクエストまでじっくりやり込みたい人は無駄な暗殺は極力避けよう。
【狩猟】(スキル)
大自然でハンティングを楽しむことが出来る。
狩猟出来る野生動物はウサギ、シカ、イノシシ、ヒツジなど。
野生動物の逃げ足が素早くて最初は本当に難しいが、
スキルレベル8に到達で習得可能になる「野生の心」のパークを取ると
動物の動きが大人しくなるので綺麗に射止められるようになって気持ちいい!
また、狩りに成功した獲物から肉や皮といった
アイテムを入手して金策に使うことも出来るのが面白い!
ただし、密猟は犯罪行為。
気づいたらいつの間にか村人に犯罪報告されていることもあるので、
人目のある所での狩猟には注意が必要。
【読書】(スキル)
ゲームの世界で実際に本を読むことが出来る。
筆者は夜中にたいまつの明かりをつけて読む読書の雰囲気が最高に好き!
ちなみに、読書スキルを上げておくと
他の各スキル書の内容を睡眠学習出来るようになって
スキル上げの促進にもなるのでおすすめ。
【錬金】(スキル)
錬金で作成するポーションには種類ごとに各々レシピが存在しており、
水・油・酒・ワインと薬草をベースに
細かく挽く、沸騰させる、蒸留するなどの細かい工程があって、
さながら黒魔術でもしているかのような本格的な雰囲気を醸し出している。
また、作成したポーションは売ってお金にすることが出来るので
文字通りの錬金術プレイを楽しむことが出来る!
【ダイス】(賭博)
本作に登場する賭博ゲームのダイスは6つのサイコロを使って
出た目によって得点を加算していくゲーム。
その醍醐味はなんと言ってもイカサマダイスの存在だろう。
普通のダイスを使って健気に勝負に来ている博打打ちから
イカサマダイスを使って有り金を全部巻き上げていくプレイは痛快そのものだ!
気になった点
バグが多い
これが市場評価でも一番目にする課題点。
むしろこのマイナス要素が克服されればほぼ傑作と言っても過言ではないだろう。
現状、PS4版で報告されているバグが多く、
中でも報告が多いのは無限ロードというバグである。
実際に筆者も序盤で無限ロードバグに遭遇している。
そして、これはおそらくゲームのセーブ仕様が絡んでいると推測している。
本作のセーブ方法は以下の2通りで、
- ゲームをシステムから中断して一時データをセーブする方法
- ベッドや宿泊地を使用して睡眠&セーブをする方法
- ゲーム内アイテムを使用してその時点のセーブデータを作成する方法(推奨)
おそらくだが、クエストを中途半端に進行(NPCを殺害など)した状態で
1のセーブ方法を使用し、中断データを再読み込みする際に
無限ロードに入ることが多いように思う。
よって、ゲーム内で手に入るアイテム「救生酒のシュナップス」を使って
セーブする3の方法を筆者は推奨します。
もしストーリー進行中に無限ロードに入ってしまった場合でも、
3の方法ならセーブデータを複数作っておくことでリスクヘッジも出来るので!
ちょっと厄介な仕様ですが、プレイする際はこまめにセーブしましょう!
ちなみに、筆者は総プレイ時間50時間ぐらいまでは
最初の村でバグの穴をついたレベル上げをして、
何度も無限ロードに入りながらバグの条件を考えながら遊んでいました(笑)
(そして無限ロードを避けて最速でレベル上げする方法を発見!)
実践する際は自己責任でお願いします(笑)
戦闘仕様が上級者向け
本作の戦闘システムは独特で、
初心者は慣れるまでかなり苦戦するかもしれません。
基本操作から高度なテクニックまでチュートリアル的なものを
教えてくれるNPC(ヴァネク戦闘師範・バーナード隊長)が
いるのでそこでしっかりと練習するのが良いです。
ちなみに、筆者がおすすめする楽に勝てる戦法は
つばぜり合いから押し込み、刺突というヒット&アウェイ戦法です。
もし複雑な戦闘方法は苦手という方がいたら是非試してみてください!
サブクエストの価値が低い
個人的にかなりマイナスポイントだった点。
サブクエストは結構な苦行です。(お使いクエストが多すぎィ!)
クリア報酬も大したことないものがほとんどなので、
実質やる価値と言ったらヘンリーの評判を上げる目的ぐらい…。
トロフィーコンプとか目指すなら別ですが、
ストレスフリーにプレイしたい方はほどほどにクリアするぐらいが良いかと。
マップや重要NPCが把握しづらい
一つ上のサブクエストと合わせてマイナスポイントが増した点。
このゲームはとにかくマップが把握しづらいです。
ざっくりとしたマーキングしかないのでかなり手探りで探さないといけない。
さらに、NPCの行動パターンがリアルに作られているのが逆に仇となって
どのNPCもとにかくあっちこっちに動き回る(汗)
(朝起きたら仕事場へ行って、夕方は酒場へ移動、夜は自宅へ帰って睡眠。etc)
本当にどこまでもリアルに作り込まれててすごいんですが、
クエスト進行の観点から言うと地獄過ぎ…。
なので、前述の通りサブクエストはほどほどな方がストレスフリーに楽しめますよ!
こんな人におすすめ
- リアルを追求したゲームが好きな人
- オープンワールドで大冒険するのが好きな人
- 極悪人プレイをするのが好きな人
- やりこみ要素のあるゲームが好きな人
【総合評価】:★★★★★★★★☆☆(8点)
色々と気になる課題点も多いが、
美麗なグラフィックとリアル過ぎるくらいリアルな世界観の中に
面白さをぎゅっと詰め込んだスケールの大きい作品だ。
課題点を差し引いても面白さが圧倒的に勝る。
特に、他タイトルでは中々味わえないリアルなスリルと背徳感溢れる
極悪人プレイは体験しないともったいないぐらい面白い!